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月刊広報誌 熊本羅針
企業訪問のページです。
熊本で一際熱いエネルギーを放つ企業をインタビュー
(株)エフルート 代表取締役 林田道生
平成21年春の黄綬褒章受章
(株)熊本ホテルキャッスル 斉藤隆士社長インタビュー 2010年1月号


-春の黄綬褒章受章おめでとうございます。
ありがとうございます。料理人は秋の叙勲が多かったけど、唯一、春に戴いた。珍しいことです。料理界からは一人だけでしたね。これまでも厚生大臣賞、現代の名工も戴いていますが、どれも東京本庁からの推薦です。
-職人への賞賛ですね。
私どもの日本中国料理協会(日中協)は28年目になります。この協会は笹川良一さんがバックアップしてできた協会で、その理事として最初からの発足メンバーなんですよ。そして日本で2番目の支部が熊本なんです。宮崎、大分、佐賀、長崎の県支部も僕が作った。熊本にいながら全国の組織委員長と副会長を兼務し、僕以外は全部中国人です。
18歳の若い時から中国人の中にいたものですから中国人から可愛がって貰らっていた。日本人と中国人では言葉も含め壁があるし、何か問題があったら僕が全国へ飛んで行き調整する。調理師会の奔りの時に熊本にいて全国を飛び回った。そういうことが認められたのだと思います。

-なぜ、中華料理を目指すことに?
竹田高校2年の3学期、家出しましてね。学校も家もなんとなくおもしろくなかった。
別府港から天保山の港に渡りそこから2番目の兄貴がいる大阪に行き、それから長男が働いた東京に行った。遊びに行き帰るつもりが帰らなかっただけですよ。長男は秀才で慈恵医大に進むも中退し料理人になった。2番目の兄は、最も尊敬しているのですけど、伊勢の赤福餅という会社のナンバー2で、おにぎりせんべいを作った男なんですよ。兄貴達も勤め人だったし、まだみんな成功してない時ですよ。
「兄貴が高校くらいは出ておけよ」と言うから東京の学校に転校したけど、神田神保町の餃子で日本ではナンバーワンの店で、兄貴が料理長をしていてそこでバイト始めたらそれが面白くなってきた。それで進学を辞め中華料理に入ることになる訳です。人生って面白いよね。
-それから本格的に始めることに?
「俺のところじゃダメだ、この人は必ず有名になる、この人の弟子になれ」と兄貴が薦める。しかし、日本人は中華の世界には入れない頃でしたから中国人が間に入って、紹介してくれたのが陳建民さんです。建一のお父さんね。まだその頃は無名でしたよ。四川飯店の組織に日本人が入るというハシリでね、それまでは入れなかった。自分が本当にトップバッターですよ。

-熊本ホテルキャッスルへはいつ?
33歳の時に、3年契約で来ました。僕はここが7軒目ですよ。料理長で呼ばれ、『桃花源』を作るために東京から職人を連れ私含め6人で来た。地元から見習で採用したのが2人、今では『頓珍館』と『儷郷』の社長となっています。僕ら中華の世界では40何年も前からトップハンティングの時代でしたよ。いい料理長さんは全部。どこのホテルでも料理長の中では中国料理が一番高いんですよ。
-お弟子さんは何人いらっしゃるのでしょう?
直だけで全国に230~240人位いるんじゃないでしょうかねぇ。ただ、孫弟子まで含めると随分多くなるでしょう。
-どういう教育法ですか?
この世界はすべて鍋洗いから始まります。腕より人間性を磨くことです。人間性は30代までは更正できるけど、30過ぎたらダメだね。だから20代までに徹底的に調理場で叩き込む方針です。世間は学識社会だけど俺らは実力社会。だから学校は関係ない。プロの世界はねゼニ儲けしたやつが勝ちだもの。見習の時には赤切れしたり、ケガしたりヤケドしたり、切り傷しながら一生懸命しているんだから、最終的には商売しろと。自分で食えることができる人は最高なんですよ。

-料理人から社長になられる訳ですけど?
これも運ですよ。完全、星と運。ホテル日航熊本が出来る時で、誰も成り手が無かっただけです。親会社が三井観光で北海道が本社、そこから社長として来る、4年か5年で代わっていったら熊本には馴染まないですよね。34年間で、私が7代目。平成15年から社長になって7年です。
-先ほど社長の怒鳴り声が聞こえましたが?
僕はいつも調理場と同じ感覚なんですよ、だから荒い。「辞めちゃえーこのバカぁ」とか(笑い)社員はピリピリですよ。社員が現場で仕事していますから、社長にペコペコする必要はない、お客さんにそれ以上しろと。
-今、力を入れていることは?
10月から50周年目で、キャンペーンもいろいろやります。フロントも明るくします。1960年の創業から累積赤字が23億あったのが残り2億切りました。後は累積黒字にもうちょっとです。ホテル業はどこも設備投資や改装に金が掛かりすぎる、だから赤字経営が多い。
現在、資本金は9億6千万円ですが、地元に返すという目的で4億5千万円分を地元の方々に株主になって頂きました。ホテルキャッスルのより良いファンクラブの株主さんです。買い増ししていただく従来の株主さん、また新規になっていただく方も多いですよ。この反響は凄かった。
通常ホテルの出入業者となるには保証金がいる、うちはその保証金すら取っていなかった。取引業者の3分の1しか株主さんはいなかった。今度からは株主さんへのメリットが大きくなるでしょう。
-本日はありがとうございました。
