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月刊広報誌 熊本羅針
各界からの提言のページです。
経済環境の厳しい2009年を乗り切るために
- 日本銀行 熊本支店長 平田 雅彦 -

景気の現状と今後の見通し
我が国の経済は、米国でのサブプライムローン問題に端を発した世界的な同時不況により、昨年来急速に悪化しています。本年も、中小企業を取り巻く経済環境は、大変厳しい姿が予想されます。しかしながら、ピンチはチャンスでもあります。こうした時代に同業他社よりどれだけ努力できるかが、次世代に生き残れるかどうかの鍵となります。
ー方、景気が大きく減速する中にあって、不良債権の増加を懸念する金融機関は、取引先の中小企業を選別する意識を強めています。金融機関サイドに対しては、外部環境の悪化によって疲弊している中小企業を強力に支援して欲しいと願っていますが、中小企業自身にも、金融機関が期待するような経営努力を示すことが求められています。
景気は循環するものであり、いつまでも悪化を続けるものではありません。今回の景気後退も同様であり、「朝の来ない夜は無い」のと同じように、早ければ本年末頃から、遅くとも本年度末頃から、景気回復の兆しが出てくるものと思われます。
残念ながら、あと1年間程度はこの未曾有の不況が継続する可能性が高いのですが、中小企業の皆様には、最大限の経営努力で何とかこの1年間を乗り切っていただきたいと思います。同時に金融機関にも、総需要が回復すれば順調に再生することが可能な中小企業を十分にサポートすることを期待しています。また、一般の預金者に対しても、仮にこのような局面で金融機関の不良債権が増加しても、むしろそれを評価するような気運を求めたいと思います。
熊本県民が取り組むぺき課題
マクロ経済が後退し熊本県経済も大きく減速している現在、まずは熊本県民が熊本でお金を使うようにしなければなりません。マクロ経済が1割減少しても熊本県民が1割多く県産品を購入すれば、消費の減少分をカバーできます。私は一人で「熊本よかBUY(バイ)運動」を始め、品質の良い県産品を買うように心がけています。県民一人ひとりの熊本を愛する気持ちを高めることで、地元の中小企業が潤うのです。
また、この1~2年は熊本にとって節目の年でもあります。「九州新幹線鹿児島ルートの全線開通」、「熊本市の政令指定都市への移行」、「将来予想される道州制の州都誘致」という大プロジェクトに、熊本県民が一致団結して取り組むことが必要です。10年後、50年後の熊本の明るい将来を展望し、熊本駅前の再開発、中心市街地の整備、政令指定都市に相応しい品格ある街づくりを行うことが重要です。そして、歴史・伝統・文化の厚みがある熊本市こそ州都に相応しい、という共通認識を醸成していく必要があります。熊本城を訪れた観光客が、市内を素通りすることなく回遊し、新市街、上通、下通でお金を落とすように仕掛けを作ることが必要です。熊本に多くの人を呼び込み、県産品をより多く消費してもらうようにして、中小企業経営を活性化することが求められます。