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各界からの提言

このページはトップページの中の月刊広報誌 熊本羅針の中の各界からの提言のページです。

異業種・異業体との連携で強みを創造
       - 財団法人 地域流通経済研究所 専務理事 岩永 祥三 -

財団法人 地域流通経済研究所 専務理事 岩永祥三

企業間格差が拡大する中での企業経営

 グローバル化、IT化の進展によって、競争環境が広域化し、新幹線、高速道路網などの交通インフラの整備によって、移動時間距離が著しく短縮され、期間限定ではありますが、高速道路利用料金の引き下げは、料金距離を短縮させますので、地域間、企業間競争に一段と拍車がかかることが予測されます。

 一方では、域内循環型経済は、人口減少、少子高齢化の進展によって縮小傾向にあり、既に、小売商業販売額が減少に転じるなど、その影響が見受けられる状況になりました。このような中で、相次ぐ大型店の進出、専門量販店などの積極的な店舗展開がなされ、売り場面積は過剰な状況となっています。経済環境変化は、消費について、成長プロセスでの「分け合い」から、過剰供給構造のもとでの「奪い合い」に変化させています。更に、今後は、人口減少、少子高齢化が一段と進み、その本格的な影響に直面することになりますので、経営環境は一段と厳しいものになることが予測されます。このような環境変化は、時代変化・生活者ニーズに対応できている企業と対応が遅れている企業の格差を顕在化させてきます。当財団での小売業調査でも、景気低迷のもとにあって、増収、増益企業が43%存在し、減収、減益企業は53%となっており、経営格差の顕在化により、企業業績が2極分化している状況にあります。

 このような厳しい経済環境のもとで、各企業は、スリム化に努力されてはきましたが、社会構造の変化の現実と今後の方向をみますと、更に、ぎりぎりまでの効率化が求められますし、新しい社会の仕組みに対応できる先行投資の力を涵養することも求められると思います。したがって、成熟化社会に対応する基本技でもあります、非効率な資産は持たない。使わないものは持たないことを徹底する必要があると思います。

 また、広域化する市場環境は、比較優位性を確立する企業にとっては、市場拡大の絶好の機会です。その機会を活かすには、同業他社との違いを明確にし、市場ニーズとの適合性を点検し、自らの強みをより強くすることが必要と思います。また、異業種、異業態との連携によって、強みを創造することが企業を発展させることにつながるものと思います。

成長産業分野の見極め

 域内循環型経済が縮小する中で、観光・集客の振興による交流人口の増大を図り、経済を活性化させることへの関心が高まってきました。

 熊本県は、阿蘇や天草に代表される自然、豊富な温泉や水資源、熊本城を始めとした歴史・文化的資源、豊かな農水産物など、多様な観光資源に恵まれておりますが、このような多様な資源の活用が必ずしも充分ではない状況にあります。農工商連携のありようによっては、大きなビジネスチャンスとなります。チャンスをより現実のものとするには、生活者ニーズへの的確な対応と情報発信への取り組みの如何がキーワードと思います。

 更に、世界人口の増加、資源の枯渇環境の中で、省エネ、代替エネの開発、食料自給率のアップ、環境対策は、わが国、世界が避けることが出来ない課題です。このような課題の動向に注視し、「そのものへの関り」や「周辺産業へのアプローチ」などに臨機応変に対応する取り組みが必要です。

 その対応が出来る企業が成長できる環境と思います。中小企業家同友会の会員各位の相互連携によって熊本県経済を飛躍させ、会員企業がますます発展されることをご祈念申し上げます。


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