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月刊広報誌 熊本羅針
各界からの提言のページです。
ご一緒に『変化』に立ち向かいましょう
- 商工観光労働部 部長 中川 芳昭 -

この4月に熊本県の商工観光労働部長を拝命致しました。中小企業家同友会会員の皆様方にはかねてよりご縁を頂いておりましたが、改めてよろしくお願い申し上げます。
県内経済は、昨年秋からの世界的な景気後退の影響を受け、製造業、非製造業を問わず、ほとんどの業種で受注の減少や販売の不振が続くなど、極めて厳しい状況にあります。このような中での就任であり、責任の重さを痛感致しております。
私どもの地域経済は、少子高齢化という社会変化の中で、マーケットの縮小という構造的な波の中に飲み込まれてきました。今度襲ってきた大波は、「経済のグローバル化」という世界的な規模での変化です。
熊本県では、これまでの企業誘致政策の効果もあり、県下に輸出型の半導体や自動車関連企業の集積が高まり、また下請けとして参入を果たされた地場企業も着実に増えました。
皮肉なことに、今回、ピーク時の半分以下という急激な減産を強いられているのは、これら半導体や自動車関連の製造業の方々です。
国や自治体は次々と経済対策を打ち出し、中小企業向けの資金繰り支援、雇用対策事業をはじめ、様々な対策を講じて参りました。特に、国が創設した緊急保証制度をご利用頂くことにより、何とかこの3月期を乗り切って頂いた中小企業の方々も多いと思います。しかし、未だ景気回復の目処はたっておりません。
国においては、更に悪化する経済情勢を下支えするため、今般、過去最大の事業規模となる56兆8千億円の「経済危機対策」を打ち出しました。この対策では、経済の「底割れ」を回避する緊急的な対策とともに、未来への投資となる「低炭素革命」や「21世紀型インフラ整備」といった成長戦略が大きな柱となっています。
県としても、更に中小企業向けの資金繰り支援や雇用対策等のセーフティネットの充実に努めるとともに、県経済の成長力強化につながる事業に取り組んで参ります。皆様方と共に歯をくいしばり、何とかこの半年、あるいは1年を乗り切って行ければと思います。
景気の波は、常に時代の変化と共にありました。この大不況も、いずれ必ず回復すると信じます。しかし、過去と同じ時代に戻ることはあり得ません。特に今回は、行き過ぎた市場経済主義、過度な外需依存といった構造的な問題が背景にありました。景気回復後の世界は、新しい時代が求める「環境」、「健康」、「安全」へと大きく舵をきることでしょう。
いつの時代も、発展とはさまざまな社会変化への対応でした。事業経営の分野も全く同じ事が言えるのではないでしょうか。こんなに時代が変化し、こんなに消費者の方々のニーズが多様化しているのに、一人私たち「熊本」だけが変わらなくて済むはずがありません。大変厳しい時代ではありますが、どうぞご一緒に勇気を振り絞り、正面から「変化」に立ち向かおうではありませんか。